新しい形を模索しながら 三原の芸術文化に新風を吹き込む
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新しい形を模索しながら 三原の芸術文化に新風を吹き込む

三原市公式note

この記事は、2020年12月取材時点での情報です


【まちづくり】
一般財団法人みはら文化芸術財団
片山杜秀(かたやま もりひで)さん
 

音楽評論家や思想史研究者、慶應義塾大学法学部教授など多岐にわたり活躍する片山杜秀(かたやまもりひで)さんが、2020年4月、「三原市芸術文化センター ポポロ」の館長に就任しました。新型コロナウイルスの影響で思うような催事ができないなか、ポポロという文化施設について、そして芸術の在り方について、どのように考えているのか。今後の構想を交えながらお聞きしました。


苦境から生まれる新たなアイデア

片山さんは、宮城県生まれ、東京都で育った


三原との出合いについてお聞きすると、「2017年にポポロで開催された、文化ボランティア養成講座の講師を務めたことがきっかけで三原市とのご縁ができました。それまで三原市を訪れたことはなく、武将・小早川隆景ゆかりの地、瀬戸内の工業都市というイメージを持っていたぐらいでした」と語ります。

ポポロは音響効果に優れたシューボックス(直方体)型のホールが特徴。世界屈指の永田音響設計が音響設計を担当。舞台に立つアーティストからも、コンサートを聴きに来るお客さんからも響きの良さに定評を得ています。そんなポポロの印象について片山さんは

「大変優れた立派なホールです。音響が素晴らしく、こんなに良いホールが三原にあるんだと驚きました。三原から新しい企画を発信したい!と意気込んで館長をお引き受けさせていただきました」と話します。

しかし2020年は新型コロナウイルスが猛威を振るい、各業界に大きな影響を及ぼしました。ポポロも、臨時休館や催事の中止・延期が相次ぎ、2021年になった今もまだ出口が見えない状態です。

「この状況がいつまで続くのか分かりませんが、音楽的にも空間的にも新しいやり方を考えていかないといけません。オンラインも一時的にはいいかもしれませんが、やはり音楽はライブ(生)が大切。そのためにはホールで公演という形にこだわらず、野外や半野外の空間で……少人数で……というふうに、もっとゆるく考えてもいいのかもしれないですね。極限の状況の中で新しい形を作っていくのは、苦しい半面、ものすごいチャンスでもあります。これを機会に、これまでとは違うやり方を模索し、前向きに捉えていきます」。

舞台裏にはこれまでポポロで演奏したアーティストの方々のサインが




子どもたちの心に残る思い出を提供したい

「音楽って思い出とリンクしてくるんです。ポポロで出合った音楽が子どもたちの心に残る思い出の一つになればうれしい」と目を輝かせます。

片山さんが音楽に興味を持ったきっかけは映画音楽でした。幼稚園児の頃からSF特撮映画に興味があり、なかでも『ゴジラ』のテーマ曲は体に刷り込まれるほど大好きだったそうです。

「映画『ゴジラ』のパンフレットを見て、伊福部昭(いふくべ あきら)さんという作曲家を知り、伊福部さんが影響を受けた作曲家のことまで調べるようになりました。レコードを聴いたり、音楽雑誌を読んだり、おもしろくてどんどんのめり込んでいったんです。小学生の時に初めて生のクラッシックコンサートに行き、中学生の時には年間80~100回、高校生時代は年間150~200回、大学生にもなるとほぼ毎日、劇場に足を運ぶ音楽漬けの日々を送っていました」と楽しそうに当時を振り返ります。

「ポポロでは本格的なクラッシックはもちろんですが、子どもから大人まで多くの人が楽しめる企画をコンスタントに開催していきたいですね。初心者向けのクラシック、運動会の伴奏などでも使われるセミ・クラシック、人気のポップスなど、地元の人が気軽に聴きに来られるもの。映画音楽、シャンソン、アニメやゲームの音楽もいいですね。小さなお子さまも『テレビアニメの音楽だ』と親しみが増すんじゃないかな」

片山さんの頭の中には、コロナ禍が収束したらやってみたいと思う企画がどんどん膨らんでいる




音楽や芸術に”ふれる”ということ

2007年の誕生からオーケストラをはじめとするクラシックコンサート、バレエ、演劇、歌舞伎、落語会など、多彩な舞台公演を行ってきたポポロ。三原という地方都市に、ポポロという文化施設がある意義についてはどう考えているのでしょう。

「生活に根付いている形で、家の近くに、いつもいろんな催事をやっている場所があるというのは素晴らしいこと。お酒を飲んだり、遊んだりする場所も必要かもしれませんが、やっぱり音楽や芸術にゆっくりとふれて考える時間は、人間の都市生活の理想だと思うんです。本来ならポポロのような文化施設は日本中のどの町にもあるべきです。三原にはこんなに立派なポポロがあるのだから、誇りに思い大切にして欲しいです。館長として、三原のこの芸術文化を絶やすことなく、さらに発展させ、子どもたちの未来に繋げていくのが私の役割です」

ポポロ、そして片山さんの存在が三原市に音楽や芸術の文化を根付かせ次の世代へとつなげていく



片山館長の下、新たなスタートを切ったポポロ。片山さんならではの鋭く斬新な視点から吹き込まれる新たな三原の芸術文化に期待しましょう!




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