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Vol1 木原太鼓踊り保存会

実施日:祭りは10月第3日曜日(2022年は検討中)

木原太鼓踊りとは

 木原太鼓踊りは、赤石、福地、内畠の3地区それぞれで行われる太鼓踊りの総称です。三原市の無形民族文化財にも登録されており、浮城祭りや築城450周年の祭典でも披露されています。ポポロのイルミネーションの時期に招待されて、演奏もしています。その歴史は鎌倉時代からで、雨乞いとして踊っていました。次第に祭礼でも踊られるようになり、現在は豊作を祝う秋の祭りで奉納するようになりました。 胸の前に抱えるように吊るした大太鼓を、飾りのついたバチで滑らせるように叩くのが特徴で、一昔前は、この大太鼓を叩きながら三原駅まで往復していたそうです。木原から三原駅までは約8kmあります。歩くだけでも、1時間以上かかるところを大太鼓を叩きながらとは、驚きです!3地区の踊りは、ほとんど同じだそうですが、「それぞれの地域で少し違っているところも、それが良い」と話していました。

小学校が、伝統を受け継ぐ

40年ほど前から、木原小学校の行事でも木原太鼓踊りが披露されるようになりました。ゆっくりのテンポから速いテンポへ移行し、間(ま)をとってから鉦(かね)と合わさるなど、難しいリズムが多い中、子どもたちは、息ぴったりの演奏をしています。福地太鼓踊り保存会の植田美佐雄さんは、テンポが変わったり、間を取ったりするのは、大人でも難しい中、小学生がぴたりと重なっているのを聞いて、感動したそうです。この難しいリズムは、長年音楽に親しんできた植田さんが、譜面に起こして保存しています。小学校行事となってから、保存会の有志の人たちが5月の運動会と11月の学習発表会に向けてそれぞれ2回ほど指導に行きますが、経験のある上級生が下級生に伝えるようにして練習しているため、指導というより確認のために行く感じなのだと、保存会メンバーは嬉しそうです。本番まで、小学校の近隣には太鼓と鉦の練習の音が響き渡ります。

課題と解決に向けて

木原町には、地域行事として盆踊りも行ってきましたが、コロナ禍で中止を余儀なくされました。太鼓踊りは小学校でも練習・披露されるようになりましたが、児童数が減少してきており、伝統をどのように受け継いでいくかという課題もまだあります。そんな中、祭りが中止になった年も、赤石地区では伝統をつなぐために、若者に向けて練習だけでも行ったそうです。また、昔は大人の男性のみで演奏されていましたが、叩き手の人数が減少してきたので、女性も叩いたらどうかという話になりました。そこで、元気よく手を挙げた女性達が加わるようになり、男性のみだった叩き手が、子ども達や女性にも広がって、今の形になっています。

左から赤石太鼓踊り保存会  廣川信雄さん、内畠太鼓踊り保存会  平田舜三さん、
福地太鼓踊り保存会  植田美佐雄さん

お話を伺った3人からのコメント
「地域の人数は減ってきているが、伝統をなくしたくはないという思いです。小学校で披露されるるようになり、年上から年下へ伝える形が作られたのは嬉しいことです。しかし、コロナ禍で小学校行事を地域から参観できなくなったので寂しいです。」

この記事を担当しているママライターの紹介はこちらから↓↓↓
https://note.com/miharacity/n/n77f4f0543c64/edit


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